WANDERER

目指せ「旅慣れ」!30代サラリーマンが旅についてあれこれ綴ります。

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【四国遍路】第3レグ2日目/室戸を目指して40km

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なんとか1日目を歩き切って迎えた2日目。いよいよ第24番札所・最御崎寺がある室戸岬を目指します。しかし、この日も40km弱の道のりで……。

 

1日目はこちら

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2日目の予定

2日目は1日目から引き続き国道55号線を南下します。

間にいくつか集落があるものの、基本的は同じような風景がずっと続きそうです。

※車道ルートだと、一度室戸岬を越えてから最御崎寺へ向かいますが、歩き遍路ルートだと室戸岬の東側から山道に入るため実際のルートとはやや異なります。

歩行距離は約38kmの予定です。

各札所の納経所は17:00で閉まってしまうため、できれば16:30頃に到着して、参拝を済ませてしまいたいところです。

 

2日目

<07:30>出発

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6:00に起床し、6:30から朝食をいただきました。

死んだようにぐっすりと眠りましたが、身体のあちこちに鈍い痛みが発生しています。

2日目でこんなに痛いのは初めてな気がします。

昨日と打って変わって、晴天。でも、まだ少しだけ肌寒いです。

日焼け止めをしっかり塗って出発します。

 

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朝の海は気持ちよかったです。

昨日はフードをかぶっていて、景色を見ることができませんでしたが、快調に進みます。

 

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今日も海沿いを歩いて、山を登っての繰り返しです。

 

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でも海への距離は近め。

あと、宿のご主人が言っていたとおり、交通量も少なくなりました。

 

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標高が上がるとまだが咲いていて、癒されます。

 

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残り距離は減ってきてはいるものの……まだまだ遠い道のり。

 

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野根の町の中を通過します。

<09:10>ゴロゴロ休憩所

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平坦な道だとそうでもないのですが、傾斜があると足に痛みが走ります。

少しずつ、気温が上がってきました。

 

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ひたすらに歩き続けます。

陽を遮るものもありません。

 

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第2レグのとき、近くに泊まった徳島県庁から102km。

本当に良く歩いたと思います。

 

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道のりを振り返るとこんな感じ。

 

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東洋町から室戸市に入りました。

とはいえ、まだまだ長い道のりです。

<10:35>淀ヶ磯休憩所

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しっかり歩いているつもりなのに、どうも距離が稼げていません。

昼食をとろうと思っている佐喜浜まではまだ1時間以上かかりそう……

とりあえずシリアルバーでごまかします。

 

日差しが強いですが、風もあり、休憩していると少し肌寒いです。

休憩所を出発して50分ほどで、遍路道は一度国道を逸れ、左側の道に入ります。

<11:55>佐喜浜中心部

住宅街をしばらく歩いたあと、佐喜浜川を渡ると佐喜浜の中心部に着きます。

遍路地図に載っていた食堂で昼食を取るつもりでしたが、しばらく休業とのこと……

<12:10>昼食

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道沿いの個人商店で菓子パンを買って、町の出口のベンチで食べました。

気温がじりじりと上がってきました。

両脚に加えて、肩にも少し痛みを感じます。

20分ほど休んで出発しました。

今日の行程はまだ半分しか来ていないことを考えるとちょっと恐怖を覚えます。

 

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佐喜浜を出てしばらくは防波堤沿いに進みます。

疲れは溜まっていますが、気持ちのいい道です。

1kmほど歩いたあとは、また国道歩きに戻ります。

歩行距離が20kmを超え、否が応でも足が重くなってきます。

<13:25>夫婦岩近く

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陽が陰って少し寒くなってきました。

夫婦岩まで行ってから休憩するつもりが、たどり着く気力がありませんでした。

足の痛みはいよいよ強くなってきます。

 

10分休んで出発しましたが、ペースはあまり上がりません。

2kmほど歩くと椎名の町で、漁港にここ2日間で最も多い人がいたり、テレビで観たことのある「むろと廃校水族館」を通り過ぎたりしましたが、写真を撮る余裕もありませんでした。

周囲に構うこともなく、ただただ歩き続けます。

<15:00>室戸世界ジオパークセンター

三津の町に入り、ジオパークセンター前の遍路小屋で休憩しました。

ここまで30km超。もう1日分歩いたような感じがしますが、まだ2時間近く歩かねばならなそうです。

本当は、16:30頃には到着してお参りを済ませたいところですが、怪しくなってきました。

 

正直ここからの道は記憶があまりないほど辛かったです。

第1レグの際の焼山寺からの道のりも辛かったですが、いい勝負でした。

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気持ちは「早く着きたい」と思っているのに、身体は言うことを聞きません。

足の運びは限りなく重くなっていきました。

<16:10>室戸青年大師像

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珍しい修業時代の大師像です。

中に入ることができるらしいのですが、近づく余裕すらありません。

<16:20>御厨人窟

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ここは、今回の旅で「見たい」と思っていた場所です。

なんと、青年時代の空海が居住して修行していたとされる洞窟なのです。

 

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彼はここでの修行中に「悟り」を開き、口の中に明星が飛び込んできたそうです。

そのときに洞窟の中から見えたのが空と海だけだったために、「空海」という名乗るようになったと伝えられています。

 

司馬遼太郎が空海の生涯を描いた「空海の風景」には、下記のような描写があります。

ただ空海をその後の空海たらしめるために重大であるのは、明星であった。天にあって明星がたしかに動いた。みるみる洞窟に近づき、洞内にとびこみ、やがてすさまじい衝撃とともに空海の口中に入ってしまった。この一大衝撃とともに空海の儒教的事実主義はこなごなにくだかれ、その肉体を地上に残したまま、その精神は抽象的世界に棲むようになるのである。

 

しかしながら、現在は落石の影響で洞窟の中に入ることはできず、空海と同じ風景を見ることはできませんでした。

そもそも、昔は洞窟を出てすぐ海だったものの、今は地形が変わった影響で海までかなり距離があります。

 

この辺りからはいよいよ室戸「岬」といってもよさそうなエリアです。

いくつかホテルも出てきて、ここを予約しなかったことを少し後悔しました。

 

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車道はここから岬を回り込みますが、歩道は山道に入ります。

 

ここからの登り道が辛かったのなんの……

実際には20分ほどだったのですが、永遠にも感じられました。

<16:55>最御崎寺へんろセンター

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息も絶え絶えになりながら、ようやく第23番札所・最御崎寺に到着しました。

この日の参拝は諦めて、敷地内にあるへんろセンターに向かいます。

 

第1レグのときの安楽寺に続き、2度目の宿坊です。

宿坊といってもここはかなり設備が整っており、まずエレベーターがありました!

(めちゃくちゃ助かった)

 

早速お風呂に入りましたが、大浴場もとても広くてキレイ!

ゆったりお湯に浸かりました。

 

そのあと、夕食で今日もカツオのたたき等々たっぷりいただきます。

この日は同宿はおひとり。私と同じく仕事を休んで区切り打ちをしている男性でした。

普段は超人見知りの私ですが、ご飯を食べながらお話しをするのは、お遍路の楽しみのひとつ。

 

お話しを聞いていると、お遍路は2周目とのことで、このあとの第27番・神峯寺の登りは「焼山寺より辛かった」とのことでした……。

なんか、初日・2日目さえ終えれば、という気持ちでいましたが、見返してみると3日目・4日目もなかなかの道のり。

この調子で歩き切ることができるのか……改めて不安になってきます。

 

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お部屋はこんな感じ。とても広いのと、身体が動かず、一部分しか使いませんでした。

 

昨日に引き続き、寝る前にあちこちの治療を行います。

特に痛いのは、左の膝裏と右足。あと、両足指には水ぶくれができていました。

絆創膏を貼って、バンテリンを塗って、湿布を貼ります。

 

明日への不安はあるものの、この2日間本当によく歩きました。

平成ネタでいうと、「自分で自分を褒めてあげたいです」。

 

明日はなんとか早めに宿に入りたいところ。朝起きたら足の痛みが消えていることを願いながら、眠りにつきました。

 

2日目の記録

歩数:53,055歩

距離:37.18km

使ったお金

  • 昼食(菓子パン) 291円
  • 最御崎寺へんろセンター 7,000円 
  • 飲物 460円 =合計 7,751円