予定通り2日間で室戸岬にある最御崎寺に到着。しかし、身体にかなりのダメージを抱えたまま3日目を迎えます。この日は3日目にしてようやく、3ケ所の札所を巡ります。
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3日目の予定
3日目はまず最御崎寺をお参りしたあと、再び55号線を進みます。
津照寺、金剛頂寺という2ケ所の札所を巡ることに加え、町と町の間も昨日までよりは近いので精神的には楽なのではないかと思われます。
※金剛頂寺への登り下りと、室戸市=奈半利町境の中山峠道は山道のため、実際のルートとは異なります。
歩行距離は約27kmの予定です。
目標としてはなるべくホテルに早く着いて、ゆっくり身体を休めたいところです。
3日目
<07:10>出発
この日も6:00に起床し、6:30から朝食をいただきました。
左足の膝裏の痛みは相変わらずですが、気持ち良くなったような気もします。
バンテリンの効果が出たのかもしれません。
今朝は、昨日できなかった第24番札所・最御崎寺のお参りからです。
が、まさかの雨でした。
へんろセンターを出るまで気がつきませんでした。予報は晴れだった気がしたのですが……。
予想外の事態にあたふたしながら、一年ぶりの読経をします。
しかもかなり気温が低く、とりあえずフリースとレインコートのどちらも着ました。
昨日登った分、まずは海まで下ります。
この絶景!
晴れていたらどんなに良かったことか。
おなじみの国道55号線に合流。
雨は上がりましたが、風が強くて肌寒いです。
調子自体は悪くないのですが、やはり左足が痛みます。
室津港の船着き場を過ぎると、次の札所が見えてきます。
<09:10>津照寺
本日2ケ所目、第25番札所・津照寺に到着しました。
やはり小まめにチェックポイントがあると気持ち的には楽です。
が、本堂までの階段は辛かったです。
大師堂。
港町の静かでいいお寺でした。
津照寺は少し入り組んだところにあったので、出発後軽く道に迷ったりもしつつ、歩き続けます。
今回歩いたのが海岸沿いということもあり、4日間でこの津波避難タワーをたくさん見ました。
また、過去の津波の到達地点であったり、その場所の標高であったりの看板も頻繁に見られ、南海地震への備えを感じることができました。
海というものが身近ではない場所で育った私からすると、新鮮な風景ではあったのですが、海の近くで暮らすことの現実を思い知らされたような気もします。
「避難場所□□まで〇〇m」という看板を見るたびに、足がこんな状態のいま津波が来ても絶対に逃げられない……と恐れを抱きつつ、「お年寄りはどうするんだろう」なんてことを考えさせられました。
だんだんと雲は晴れていき、
日差しも強く、暑くなってきました。
55号線の側道をしばらく歩いたあと、民宿うらしまのところで右折、その後山道に入っていきます。
思っていたよりも急な登りでしたが、疲労困憊の昨日で比べると順調に進みました。
明日の神峯寺もこうだといいのですが……。
駐車場に出ると、階段の先に門が見えてきます。
<10:40>金剛頂寺
第26番札所・金剛頂寺に到着しました。
高知県は札所間の距離が長く、この25番=26番間が一番短いのです。
先々を考えると恐ろしい……。
とても大きなお寺でした。
接待所があり、甘いさつまいもと、お茶をいただきました。
境内からは室戸岬が。
今朝下ってきたジグザグの道路も見えました。
出発後、またもや道を見失いましたが、無事に復帰。
1日目・2日目のせいで、この数字が近く感じてしまいます。
岬を挟んで、登ってきたのとは逆側に細い道を下ります。
この分岐を左に行くと岬近くの不動岩に、右に行くと道の駅に向かいます。
私は近道の右側を選択しました。
下って、下って、
再び海が見えてきました。
<11:50>道の駅キラメッセ室戸
あっという間に下りきって、道の駅キラメッセ室戸に到着。
食遊 鯨(いさ)の郷で昼食にします。
平日なのに満席で4~5組が待ち状態でしたが、これを逃すとどこでご飯を食べれるかもわからないので座って待ちます。
この3日間のご褒美とばかりに、海鮮丼(1,296円)。
少々お高かったですが、美味しかったです。
天候は完全に回復。
再び、国道沿いを歩きます。
Google mapによれば、今日の宿まではあと3時間半ほどなので、到着見込みは16:30。
国道と側道を行ったり来たり。
ここでも国道(左)を逸れて、側道(右)に入ります。
国道は交通量が多くて歩きにくいですが、海が見えたり休憩所があったりします。
側道は基本的に住宅街なので歩きやすいのですが、休む場所やお店はあまりありません。
ただ、吉良川の町中は急にレトロな雰囲気の街並みが現れて、歩いていて楽しかったです。
お店や宿もいくつか見かけられました。
調べたら国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されているそうで、是非また別の機会にゆっくり歩いてみたいです。
身体が温まって調子が良くなってきたかと思いきや、40分くらい歩き続けると両足に疲れが溜まってきてしまいます。
ちょっと疲れたなーと思い始めたとき……
急に「おい!」という声が。
びっくりして振り返ると、先ほどすれ違った軽トラのおじさんが。
「頑張りぃ」という声とともに、スポーツドリンクとお茶のペットボトルをいただきました。
今回の旅はあまり人と会う機会がなかったので、元気もいただきました。
<13:50>休憩所
国道との合流地点にあった休憩所で休みます。
風がある分、昨日ほどは暑く感じませんが、日差しは強いので腕がヒリヒリしてきました。
羽根の町に入ったあと、再び側道(右)へ。
しばらく住宅街を歩いたあと、道しるべに従って峠越えの道に入ります。
距離こそ短いものの、がっつり山道です。
だいぶ登ってきました。
登りはかなり急で、汗だくです。
再び、海へ。
海岸沿いの国道より1.2kmほど近道のはずなのですが、結構通過に時間がかかりました。
国道に復帰するところで休憩し、出発しようとしたら、先ほど峠で追い越した男性と再び出会い、ご一緒することに。
今回の旅で誰かと一緒に歩くのは初めて。
人と話していると、ペースは落ちるのですが、足の痛みが消えるから不思議です。
男性は約15年ぶり3度目のお遍路とのことでした。今回は仕事を早期退職して、お遍路に来たそうです。
「若いうちに来ることができて羨ましい」と言っていただきました。
お遍路中に出会う方は複数回お遍路に来ている方が本当に多いのですが、だんだんとその意味がわかってきました。
たかだか3日4日であっても、遍路生活を始めると、それが日常のように感じられてきます。
そして、都会に帰って満員電車に乗ったりすると、「なんで自分は今歩いていないんだろう」なんて考えてしまうのです。
男性とは30分ほど一緒にあるいてお別れしました。
一人になると、また足の痛みが戻ってきます。
<16:45>ホテルなはり
予定よりは少し遅れましたが、なんとか無事に到着しました。
今日宿泊するのはホテルなはりです。
疲れが溜まっていることを予想して、少し良さげなところを予約していました。
今日は車遍路の方や、ツアーの方々など同宿者はたくさん。
大浴場が広いうえにジェットバス付きで「よくやった自分!」という感じです。
夕食も奈半利町名物だというマグロ尽くしでとても美味しかったです。
が、カロリー消費しすぎて、少し量が足らなかったため、売店で甘いものを購入していました。
前の2日間に比べると、少し身体に余裕がある気がします。
やっと慣れていたのか、歩行時間が2時間ほど短かったからなのか。
いずれにせよ、昨日ほどの悲壮感はなく、歩き続けることができました。
とりあえず、明日は早目に出発して、最後の難関の神峯寺にゆっくり登って、行けるところまで行くことが目標です。
3日目の記録
歩数:43,954歩
距離:30.64km
使ったお金
- 昼食(鯨の郷) 1,296円
- ホテルなはり 7,700円
- 売店 423円
- 飲物 240円
- 納経代 300円×3 900円 =合計 10,559円