辛かったお遍路第3レグもいよいよ最終日。土佐の国でも屈指の難所といわれる第27番札所・神峯寺をお参りしたあと、歩けるところまで歩いて、高知空港から帰路につきます。
3日目はこちら
4日目の予定
前述のとおり最終日はまず難所である神峯寺に向かい、その後は土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線に沿って進みます。
※実際のルートとは少々異なります。
とりあえず安芸駅を目標としつつ、行けるところまで行って、第3レグは終了。
高知空港から帰京します。
歩行距離は約24kmの予定です。
次回の第4レグで楽をするために少しでも距離を稼いでおきたいところです。
4日目
<07:00>出発
この日も6:00起床。
朝食は宿ではとらず、早目に出発します。
日焼け止めを塗っていたものの、顔も腕も赤くなってヒリヒリします。
一方で脚の調子はまずまず。4日目にして身体が慣れてきたのか、少し回復した気がします。
この日もいい天気。日差しが強いです。
奈半利町内を20分ほど歩いて、ローソンで朝食を購入しました。
奈半利川橋を渡って田野町に入ります。
「電車が通ったらシャッターチャンスだなー」と思いましたが、そう上手くはいきませんよね……。
橋を渡り切ったところで左折し、国道55号線を離れます。
道しるべに従って住宅街を進んでいましたが、しばらくして道しるべを見失ってしまいました。
でもひたすら西に歩けば間違えないはずなので、構わず歩き続けます。
<08:00>安田町に入ったところで朝食
朝食を歩きながら食べるという器用なことはできそうにないので、座れるところを探していましたがなかなか見つからず……
安田町に入ったところで海沿いに出れたので、防潮堤に腰かけて朝食をとりました。
歩き始めはまだ風が冷たかったものの、だんだんと暑くなってきました。
歩き始めてすぐに国道55号線と交差。
左側の国道ではなく、右側の側道へ渡ります。
再び住宅街を歩くこと30分ほど。
古い道しるべと、
道路標識に従って、進路を右に。
行く手には山が見えます。
果たして神峯寺は、どこにあるのやら。
ごめん・なはり線の高架をくぐります。
そこから、舗装路をゆっくりと登り始めます。
まだまだ先は長い……。
かなり急な車道をくねくねと登り続けます。
気温自体はそこまで高くなかったですが、かなり強い日差しにジリジリと照らされて汗が噴き出してきます。
前の看板から25分減りました!
所要時間は15分ちょっと。いいペース?
<09:15>神峯寺徒歩道入口
線路の高架をくぐってから30分ほどで徒歩道入口に到着。
日差しの中をくねくねと登ってきたので、体感的には1時間くらいに感じました。
ここで小休止して山道に入ります。
不穏な看板が……。
山道には入ったものの、ところどころで車道と交差します。
この日は土曜日だったので車のお遍路さんも多く、あっという間に車に抜かれてしまって少しげんなりします。
道自体は“真っ縦”との異名のとおり、かなり急な登り坂でした。
ただし、焼山寺だとか鶴林寺と比べると距離が短く、徒歩道に入って35分ほどで駐車場に到着しました。
そこからまた少し登って、
<09:50>神峯寺
第27番札所・神峯寺に到着しました。
境内には「神峯の水」という霊水が湧き出ています。
もちろん、飲みました!
生き返ります!
本堂・大師堂まではまだ階段があるのですが、霊水の力を得て……
本堂に到着。
お大師様がお迎えをしてくれます。
この日はやはり土曜日なので、参拝の方が他にもたくさん。
そして、大師堂です。
これで今回の第3レグでまわる予定の4つ札所は全て終了です。
しかしまぁ、今日もよく登りました。
海と山を代わる代わる体験できるというのは、歩き遍路の大変なところでもあり、魅力でもあります。
納経帳に御朱印をいただいて、神峯寺をあとにします。
駐車場にある売店で休憩しました。
ホッとした気持ちもありつつ、なんだか寂しい気もしてきました。
ここにきて調子がでてきて、まだまだ行けそうな感じもします。
調子がいいうちにどんどん下ることにします。
山の上なので、桜がまだキレイ。
汗だくになりながら、あんなに苦労して登ってきた道を快調に下っていきます。
下りになると風が心地いい。
登ってくるお遍路さんとも何人かすれ違い、昨日ご一緒させていただいた方とも再会することができました。
ここで今までの道とはお別れ。
登りは左側の道から来ましたが、下りは右側の道に行きます。
ここからも広くて歩きやすい舗装路を下っていきます。
唐浜駅を通過。
次の大日寺に行くことができるのは、いつになることやら。
お馴染みの55号線に合流して、安芸市に突入。
2kmほど再び国道歩きです。
大山トンネルは車両専用のため、旧道へ。
さっきまで山にいたのに、あっという間に海に戻ってきました。
とにかく、暑い!
<12:05>道の駅大山
1時間半ぶっ通しで7.8kmほど歩き続けて、道の駅大山で休憩。
かなりいいペースで歩いてきました。
脚の方はまずまずですが、日焼けの方はなすすべなし、といった感じです。
道の駅を出て、200mほど歩くと、「防波堤歩道」に入ります。
その名の通り、3km弱にわたって防波堤(防潮堤?)に沿いを歩くのですが、平らだし車は通らないし、めちゃくちゃ歩きやすいです。
しかも、絶景!
ただただ、この日は本当に日差しが猛烈で……
陽を遮るものがないこの道は中々辛かったです。
4月でこれなので、夏は地獄ではないでしょうか。
干からびそうになりながら防波堤歩きを終えて、伊尾木の町中へ。
交通量が多くて、自分が知っている国道55号線とは違う道のようにも感じます。
防波堤沿いを歩いていたときは好調だったのに、国道に戻った途端、足が重くなってきました。
安芸川を渡って、市街地に入ります。
あわよくば「一つ先の球場前駅か穴内駅まで」と思っていましたが、今回は予定通り安芸駅までにすることに。
市街地に入ると歩道も狭くて、なかなかペースが上がりません。
目的地が決まったからか、一気に疲れも溜まってきました。
<13:25>安芸駅
歩いて歩いて、終着の地・安芸駅に到着しました。
遠くからホームに2台の電車が停車しているのが見えて、「次の電車まで待つようかな」と思っていましたが、意外に出発せず。
駅に着いたら、発車まであと1分でした。
券売機に向かうと、駅員さんから「快速の高地行き乗ります?」との声が。
「もし間に合うなら」と答えると、「じゃあこれ持って車掌に渡して」と乗車証明書のようなものを渡されました。
そこから階段をダッシュで駆けあがって、電車に飛び乗りました。
席について落ち着いてみると、あんなに走れた自分にビックリ!
ちょっと笑ってしまいました。
目的地ののいち駅までは20分くらい。
1両編成の小さな電車は海岸沿いに進んでいきます。
綺麗な景色から目が離せないのですが……
次回このルートを歩くことに気がついて、ちょっと複雑な気分になります。
<13:50>のいち駅
のいち駅に到着。
やっぱり電車は早いですね。
ここからは空港までタクシーです。
駅にはいなかったので、電話をかけたらすぐに迎えが。
空港までは10分ちょっとで1,280円でした。
<14:10>土佐龍馬空港
歩き終えてから45分くらいなのに、あっという間に空港に着いてしまいました。
まずはチェックインを済ませます。
これまで2回はANAマイルを使用しての旅でしたが、今回はJALマイル使用での旅でした。
荷物を預けたあと、ちょっと時間があったので最後の贅沢。
土佐料理の司で、土佐三昧セット(1,980円)をいただきます。
この旅で初めてのビール!
生きててよかった!
土佐龍馬空港には八十八ケ所の御朱印が飾られています。
搭乗!
<17:45>羽田空港
無事予定通りに帰京しました。
2日目までの時点では甚大なダメージを受けていたものの……
前回、前々回と比較すると帰京時のダメージは明らかに少ない感じがします。
懸案事項であった室戸岬越えを無事に終了して、いよいよ「修行の道場・土佐の国」に突入しました。
3年目にして、歩き遍路もだんだんと軌道に乗ってきた気がします。
(一方で区切り打ちじゃなくて、このまま周りたい!という叶わぬ欲望も……)
次の関門は足摺岬(第38番・金剛福寺)ではないかと思っているので、次回の第4レグでは高知市内に入ったあと、なるべく札所数を稼ぎながら西に向かいたいと思います。
4日目の記録
歩数:32,749歩
距離:22.99km
使ったお金
- 朝食(ローソン) 545円
- 昼食(司) 1,980円
- 電車賃(安芸駅⇒のいち駅) 710円
- タクシー代(のいち駅⇒土佐龍馬空港) 1,280円
- 飲物 260円
- 納経代 300円×1 300円 =合計 5,075円