先日ご紹介したシュラフに続いて、その下に敷くシュラフマットも購入しました。今回はそのニーモ テンサーについてご紹介します。
前回は新たなシュラフについてご紹介しました。
次に購入するのはシュラフマット!
当初は安価なクローズドセルタイプのマットを購入するつもりでしたが、最終的にはニーモ テンサーを選択することにしました。
今回はその経緯について書いていきたいと思います。
シュラフマットについて
シュラフマットの役割
そもそもシュラフマットとは何かというと、テント泊の際にシュラフの下に敷くクッションマットです。
そして、以下の2つの意味で快適な睡眠に不可欠な道具です。
①テントの設営が凹凸のある場所になってしまった場合にクッションの役割を果たすということ
②身体=シュラフと地面の間に空気の層をつくることで、冷気が伝わりにくくするということ
繰り返しになってしまいますが……
私はどちらかというと暑がりなのと、さすがに冬山で雪上に幕営するような場合はそのための保温性の高いマットを買わねばと考えておりますので、取り急ぎは①が主な用途となります。
平らなテン場であれば、ナシでも寝れなくはなさそうですが、木の根だとか岩が背中にあたって、朝起きたら身体がガタガタというのは避けたいところです。
シュラフマットのタイプ
シュラフマットには主に3つのタイプがあり、それぞれ長所と短所があります。
①クローズドセル
スポンジのような発泡素材を使用したマットです。
軽くて、パンクの心配もありません。濡れても大丈夫なので休憩中にも使えたりします。
蛇腹状に折ったり、くるくるっと巻いて収納します。よくザックの外側に付けている人がいますよね。
3タイプの中だと基本的に最も安価です。
②セルフインフレータブル
性能も価格も、①と③の中間に位置するイメージのマットです。
マット内にウレタンフォームが入っていて、ある程度は自動で膨らむため、自分で空気を入れる量が少なくて済みます。
ただ、そのウレタンの分、③よりは多少かさばります。
③エア
空気を入れて使用するタイプのマットです。物によってはかなり肺活量が必要なものも。
クッション性が高く、軽量化かつコンパクトです。
しかし、パンクすると役に立たなくなってしまうのと、価格が高めです。
3タイプの比較
代表的メーカーのサーマレストの商品を比較すると下記のようになります。
タイプ | 商品名 | 大きさ | 重量 | 厚さ | 収納サイズ | R値 | 定価(税抜) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
クローズドセル | Zライトソル | 51×183cm | 410g | 2cm | 51×13×14cm | 2.6 | 6,200 |
セルフインフレータブル |
プロライト | 51×183cm | 510g | 2.5cm | 28×10cm | 2.4 | 12,000 |
エア | ネオエアーXライト | 51×183cm | 350g | 6.3cm | 23×10cm | 3.2 | 23,000 |
くっきりと特徴が出ていますね。
ちなみにR値というのは断熱力を表す数値で、値が大きいほど断熱力が高いとされます。
購入に至るまで
当初はクローズドセルを購入予定
私はこれまで①~③いずれも使用した経験がありますが、個人的には①か②が寝やすいです。
普段のベッドマットレスが、柔らか目が好きな人も硬めが好きな人もいるように、これは完全に各個人の好みの問題だと思います。
私は、③だとどうしてもフワフワしていて寝返りの際に落ち着かない気分になります。
それに加えて、いつものコスト面で圧倒的に差があり、ソロハイクに挑戦するにあたり「いかにも」な感じもすることから、私はある程度①クローズドセルの購入を心に決めていました。
いざ、登山用品店へ!
とはいえ、通販で買うのも不安なので、登山用品店へ。
全てのモデルを並べて寝てみるのが一番だとは思うのですが、そうもいきません。
また、ネット上で気になるものがあっても以外に店頭には並んでいなかったりするので、都内の何店舗かをまわって、比較してみました。
当初購入予定だったのは、やはり定番商品ということで、上でもご紹介した「サーマレスト Zライトソル」。
しかし、実物を見てみると……デカい!!
クッション性もほどほどで寝やすそうで、そこまで重くもなく、見た目もカッコいいのですが……相当かさばります。
自分のマウントシャスタ55+10にこれが入っているところを想像すると、それだけでいっぱいになってしまいそうな気がします。
しかも、既にシュラフを大きめのものにしてしまっています。
ザックの側部や下部にくくりつけるという手もありますし、そういった方はたくさんいますが、私は極力避けたいと思っています。
見た目が美しくありませんし、木の枝や岩に引っ掛けてバランスを崩す原因にもなりますので。
それに、くくりつけるにしても大きいような気がしてきます。
80Lくらいのザックを使うなら別なのですが、収納の問題でクローズドセルは断念することに。
セルフインフレータブルにしようかと思いきや
となると、次の候補は②セルフインフレータブル。
無難に、「サーマレスト プロライト」にしようかなと思いましたが……
そこで見つけたのが③エアマットの「ニーモ テンサー」でした。
ニーモ テンサーを購入
店舗にぶら下がっているマットたちの手触りを確かめていた私。
その中で、ひとつ異質なものに気がつきました。
それが、このニーモ テンサー。
多くのエアマットは、縦または横に空気が入ったチューブが並ぶような形をしています。
そのチューブの間に溝のような段差があることによって、空気が詰まって張りがあるところとないところが生じ、体重移動の際にフワフワするのが不満点でした。
一方、このテンサーはワッフル模様のような形状をしており、フワフワというよりモチモチ(?)。
厚み十分のエアーマットなのに、安定性がありそうです。
この構造について、説明書にも下記のように書かれています。
新開発のスペースフレームバッフルによりエアパッド特有のフワフワした寝心地を排除し、寝返りをうって安定した就寝スペースを提供します。
~付属の取扱説明書より
読んでも仕組みはよくわかりませんが、私のエアマットに対するイメージを覆してくれそうです。
ちなみに先ほどの表に追加するとこんな感じ。
タイプ | 商品名 | 大きさ | 重量 | 厚さ | 収納サイズ | R値 | 定価(税抜) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
クローズドセル | Zライトソル | 51×183cm | 410g | 2cm | 51×13×14cm | 2.6 | 6,200 |
セルフインフレータブル | プロライト | 51×183cm | 510g | 2.5cm | 28×10cm | 2.4 | 12,000 |
エア | ネオエアーXライト | 51×183cm | 350g | 6.3cm | 23×10cm | 3.2 | 23,000 |
エア | テンサー | 51×183cm | 360g | 8cm | 20×7.5cm | 15,000 |
収納サイズが小さい!
購入を検討していたプロライトより更に小さく、クローズドセルとは比べるべくもありません。
いいなーと思いつつ、ネックとなったのはやはり価格。
税抜きで15,000円。当初クローズドセルを購入予定だったため、完全に予算オーバーです。
とりあえず店をあとにした私は、諦めきれずにネットを検索。
そしたらなんと、たまたまセール価格&クーポン利用で10,000円ちょっとで購入できるものを発見!
すぐにポチってしまいました。
ニーモ テンサーご紹介
性能
大きさ:51×183cm
重量:360g
厚さ:8cm
収納サイズ:20×7.5cm
R値:不明
R値は不明ですが、適応温度は-1~4℃とのことで、十分に3シーズン対応可能だと思います。
550mlのペットボトルと比べるとこんな感じです。
付属品
収納ケース、リペアキット、コンプレッションストラップが付属しています。
詳細
膨らます前はとても薄いです。畳むのも楽ちん。
バルブ部分はこんな感じ。
ここから空気を入れていくのですが、コンパクトさの代償として、かなり時間がかかります。
私は30吹きくらい必要でした。高山でやったら酸欠になりそう……。
長さは183cmあるので、身長173cmの私は十分に全身が入ります。
表面はこんな感じ。
実際に寝てみると、やはりフワフワした感じはなく、かなり快適な感じです。
その他のモデル
私が購入したのは、長さ183cmのレギュラーサイズモデルですが、同じテンサーでも160cmのミディアム、122cmのショートモデルがあります。
小柄な方はミディアムを使用したり、軽量・コンパクト化を図るために上半身はショート+下半身はザックでカバーする方もいるようです。
また、保温性を高めるために銀のフィルムがパッド内に2枚入ったテンサー インシュレーテッド、更にフィルムの数が増えるアルパイン テンサーというモデルも販売されています。
寒がりの方や、冬山での使用はこちらですね。
ちなみに私がこのニーモ テンサーを購入したのは実は春先だったのですが、その後新モデルが発売されています。
(ちょうど入れ替わりのタイミングで安くなっていたのかも)
新モデルはバルブ部分がフラットになる構造となったのと、ポンプサックが付属しており口で空気を入れる必要がありません。
しかし、機能と一緒に価格もアップし、定価17,500円(税抜)。
そう考えると、今回はいい買い物ができたような気がします。