2017年に行った四国八十八ケ所区切り打ち1回目。今日は、ダイジェスト版「その2」です。初日に宿泊した6番安楽寺から、11番藤井寺を目指します。
「その1」はこちら
安楽寺から十楽寺、熊谷寺
こちらが宿泊した宿坊です。
昨日は到着したことにホッとして、写真すら撮っていませんでした。
朝食後、宿坊を7時に出て、まずは安楽寺の参拝を済ませます。
柔らかな日差しを浴びた、朝のお寺。
清々しい気分になります。
いざ出発!
道の脇には、四国っぽい柑橘類が出てきました。
出発から15分ほどで第7番札所・十楽寺に到着。
時間はまだ8時前。
いつもならヘタするとまだ寝てるなぁ、なんて考えながらお参り。
早くも遍路生活に身体が馴染んできた気がします。
第8番札所・熊谷寺までは約45分。
ちなみに、「くまがやじ」ではなく「くまだにじ」です。
江戸時代初期に建てられた多宝塔。
熊谷寺はとても大きなお寺でした。
法輪寺での出会い
熊谷寺からは畑のあいだの舗装路を歩きます。
視界が開けているので、前にも後ろにも他のお遍路さんが見えてきて、ちょっと安心します。
第9番札所・法輪寺に到着。熊谷寺からは約25分の道のり。
法輪寺の大師堂。
この日は出発が早朝で他の方々のタイミングと合っていたからか、前日と比べると歩き遍路の方をたくさん見かけました。
道中で抜かしたり抜かされたりして、札所で再会して挨拶を交わすということを繰り返します。
法輪寺で納経後、休憩をしていると一人の男性の方に「一緒に歩きませんか?」と声をかけていただきました。
元来人見知りな私ですが、折角お遍路に出たからにはこういう出会いも大切にせねば!
ここから同行させていただくことに。
色々なお話を聞かせていただいたので、ここからはしばし写真が少なくなります。
法輪寺から1時間ほどで、第10番札所・切幡寺。
直前が大きな坂道になっていて、山門をくぐった後には合計333段の石段があります。
同行の男性は毎年通し打ちでお遍路に来ているというベテランさん。
読経も堂に入っていて、聞きほれてしまいます。
切幡寺の本堂
本堂脇の石段をさらに上ると、絶景が。
トラブル発生
ここまですこぶる順調に来ていた私ですが、ついに足に痛みが出始めます。
今回、私は履いていくシューズに関して事前に検討を重ねましたが、
ウォーキングシューズが適している、
トレッキングシューズがいい、
いや実はトレイルランシューズが一番だ、
などネット上には様々な意見が乱立していました。
そんな中で私が選択したのは、ミドルカットのトレッキングシューズでした。
理由としては、第一に3日目に控える「遍路ころがし」こと焼山寺への山道対策を考えたため。
第二にウォーキングシューズを保有しておらず、新たに買うのを避けた経済的な理由です。
それが、完全に裏目でした。
ここまで、一部を除きほとんどは舗装路を歩いてきました。
やはり、ソールが硬く、重量のあるトレッキングシューズは舗装路には適していなかったのです。
切幡寺の手前から、もうお一方同行者が増えていたのですが、その方も足痛の影響で途中リタイアとなってしまいました。
お仕事を退職された関西在住の方だったので、「また様子見て来ます」とのことでした。
実は、その方も登山が趣味とのことで、ベテランさんいわく、
「結構、登山やる人がいるけど、そっちの人の方がリタイア率高い」
そうです。
「山を登れるんだから、平地は楽勝」という意識が働いてしまって、「こんなはずじゃなかった」となるみたいです。
「なるほど」と自戒をこめて、お話しを聞きました。
県道に出たところで、昼食のうどんを食べて、吉野川を渡ります。
沈下橋を渡って、吉野川市内へ。これまた四国っぽい風景です。
これまでの田園風景から打って変わって、街中に入って交通量が増えました。
ここから、しばらく住宅街の中を歩いていき、鴨島町に入ったあたりで「宿に向かう」というベテランさんと今後の旅の無事を祈りながらお別れしました。
たった半日ではありましたが、とても良い経験となりました。
藤井寺到着
ひたすら歩き続け、15:40頃に第11番札所・藤井寺に到着。
昼食を含めて、3時間以上かかりました。やはり、かなりペースが落ちていたようです。
藤井寺から先は山道に入るため、宿がありません。
そのため、この日は街の中心に一度引き返して宿泊します。
今日はキレイめなビジネスホテルに宿泊。
なので、足を引きずりながら、近くの居酒屋にご飯を食べに行きます。
その前に、ドラッグストアで、塗るバンテリンやら湿布やらテーピングやら購入しました。
お店があるところで買い物をしておかないと、大変なことになります。
自分へのご褒美にちょっと贅沢。お刺身の盛り合わせと、
「なにか徳島っぽいものを」と言ったら出てきた、阿波尾鶏の焼き物。
ホテルに帰ったあとは、お風呂にゆーっくりと浸かり、とりあえずバンテリンを塗りたくりました。
明日は今回の最大の難所と思われる「遍路ころがし」。
不安を抱えながら、早目に就寝しました。
そして、その不安は見事に的中することとなるのでした……この続きはまた次の記事で。
「その3」はこちら